一般社団法人富山県臨床検査技師会

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珈琲ブレイク 2026年8月<草津温泉紀行>

2026.08.19

市立砺波総合病院 中村 利弘

 

 私自身一度訪れたく、本物の温泉街を味わってみたいという思いから、夏休みを利用して草津温泉へ足を運びました。

 湯畑の光景は圧巻でした。立ち上がる湯けむりと強烈な硫黄の香りに一瞬で草津の世界に引き込まれました。平日にも関わらず老若男女を問わず多くの方が訪れており、食べ歩きや買い物を楽しめる店も数多く並び、また深夜になっても賑わい続ける街並みに驚きと同時に楽しさを感じました。

 草津の湯を一言で表すなら、「熱い」に尽きます。そしてpH約2.1という酸性で効能も高いことで知られています。湯もみとは、熱すぎる湯を水で薄めるのではなく、長い板で湯をかき混ぜて温度を下げる伝統的な手法ですが、それが必要とされてきた理由がよく分かりました。

 最後に、草津温泉の周辺には「チャツボミゴケ」という苔があります。pH2~3程度の強酸性の環境に生育する珍しい苔で、世界中の約1,800種の銭苔類の中でも最も耐酸化が強いとされています。実際には温泉が直接かかる極端な場所ではなく、周囲の湿った岩場に群生しますが、強酸性でも条件が整えば生き残れる生物がいる好例といえます。私はチャツボミゴケに熱いものを感じたのですが、皆さんはどうでしょうか。

 温泉そのものの素晴らしさに加え、歴史、文化、賑わい、癒し、自然が一体となった特別な場所です。まだ訪れたことがない方には、ぜひ一度、体感していただきたいと思います。

<草津温泉まめ知識>

日本三名泉のひとつであり、群馬県北西部に位置し、自然湧出量毎分32,000L以上という日本一の湯量を誇り、温泉街の中心に広がる湯畑からは湯けむりと独特の香りが立ち上がり、絶えず賑わいと癒しをもたらす日本屈指の名湯。湯畑には7本の木樋が騒然と並び、高温の源泉を空気にさらして冷ましながら各旅館へ送る仕組みになっており、その景観そのものが草津の象徴となっています。この木樋を流れる過程で温泉成分が結晶化、沈殿し湯の花として採取されます。湯の花は乾燥させると家庭の浴槽で楽しめる入浴剤となり、草津を代表するお土産品の一つです。湯畑という名称は、湯の花を採る畑であることに由来します。

珈琲ブレイク 2026年8月<草津温泉紀行>